右手の親指に釘が刺さり続ける夢

最初はいい夢だった。

中学の教室でチョコレートとデザート食べ放題してたからいっぱい食べた。
甘いものは大好きって言ったらかわいい!って女の子が抱きついて来たことを思い出す。

次に体育館の方にいった。
体育館と渡り廊下の前には保健室があって、怪我したときにすぐに行けるようになっていた。
クラスのみんなで鬼ごっこをして遊んで、しばらくしてから集会が始まるみたいだから整列しようという流れになった
そして先生に集会の準備を手伝ってくれと言われた。

これが全てのはじまり

体育館の両脇にある持ち運びできる階段を運ぶのを手伝って欲しいと言われた。
ぼくは先生と一緒に手で押して運ぶことにした。
結構、力を入れて押さないといけなかったから大変だったけどなんとか終わった。一息ついた。

ふと、自分の左手を見てみた。


釘が親指に刺さってた。


爪を貫通してた感覚があった。けど抜いても半透明の液が出るくらいで血はなかった
まだ刺さってたから抜いた。抜くときの感触が背筋を震わせる。その真下にまたあった。今度は血が出た。
まだ刺さってた。というか抜いても抜いても減らないし、どんどん親指はボロボロになっていく。親指は穴だらけで肉が見えてきた。

穴だらけで肉の継ぎ目が薄くなったせいか、第一関節の根元からブチブチと音を立てて割れた。
赤黒い肉が丸見えで吐きそうだった。
そして、中の骨を見たらぎっしりと隙間無く釘が刺さってた。もう泣きそうだった。

視界が赤くなって、右手も手のひらの皮膚が完全に剥がれて肉が見える状態になった。ベロンと皮膚の周りの肉を巻き込みながら剥がれたため、厚さが1.5mm程のぶよぶよした一枚の肉ができた。

どうにか直そうと、必死に左の親指と右の手のひらを押さえた。右手ににぐちゃぐちゃした肉の感触が広がる。パニックになりながら保健室に向かって走った。

終わり


人生で夢を見て泣いたのは初めてだ。怖くて身体が震えた。今も釘を引き抜く感覚を思い出すと涙が出そうになる。吐きそうになる。

まさに悪夢だった。